[ソウル 10日 ロイター] - 韓国は、新型コロナウイルスのオミクロン変異株拡大により新規感染者が過去最多を更新する中、軽症者を対象とした自宅療養プログラムを開始した。より深刻な症例に対処する医療資源を確保することが狙い。
同国はこれまで積極的な検査や接触者追跡、社会的距離の確保やマスク着用といった対策を講じて感染拡大をおおむね抑制してきた。
しかし、感染力が強いものの重症化しにくいオミクロン株が広がり始め、政府は今月に入り戦略を自己観察・診断、自宅療養に転換させている。
10日からは60歳以上または基礎疾患のあるコロナ患者のみに医療が提供される。これに該当しない人は自分で健康観察を行い、症状が悪化した場合、指定のクリニックで診察を受けることになる。
酸素飽和度測定器や体温計、解熱剤などの医療キットは、これまで自宅で療養する全ての患者に配布されていたが、今後は優先されるグループにのみ配布される。
当局によると、リスクの高いグループに分類されるのは新規感染者の約13.5%という。
疾病予防管理庁(KDCA)の発表によると、9日に確認された新規感染者は5万4122人と過去最多を更新。累計の感染者は118万5361人となった。
死者は20人増え、累計で6943人。