[北京 15日 ロイター] - 中国・江蘇省にある工業都市の蘇州で15日、新型コロナウイルスの新規感染者が確認され、幹線道路の利用が一部制限された。現地では大規模な検査などが行われており、独自動車部品大手ボッシュなど外資系企業の操業にも影響が出ている。
中国国家衛生健康委員会は15日、蘇州で症状のある市中感染者が前日に8人報告されたと発表。蘇州当局者が14日明らかにしたところによると、感染力の強いオミクロン株も検出された。
蘇州は14日、一部の長距離バスの運行を停止。感染者の出た建物を封鎖した上、不要不急の外出や市外への移動を禁止した。
15日には幹線道路の入り口15カ所を閉鎖。他の入り口から市外に出る人に対し48時間以内に取得した陰性証明書の提出を求めている。
約10万社が集まるハイテク工業団地「蘇州工業園区」にはサムスン、イーライリリーなど外資系企業の製造施設があり、14日から大規模検査が始まった。
ボッシュの広報は同日遅く、「蘇州の製造・物流業務に短期的な影響が出ると予想している」と表明。
台湾の聯華電子(UMC)も、感染疑いのため蘇州の8インチウエハー工場が一時操業となったが、業績に重大な影響はないと述べた。
国家衛生健康委員会によると、中国本土で14日に確認された症状ある市中感染者は40人。