[東京 18日 ロイター] - 鈴木俊一財務相は18日の閣議後会見で、新型コロナ対応で計上した関連予算の特別会計化について、経済を立て直した後に検討する必要があるとの認識を示した。
鈴木財務相は、今のところは「(新型コロナ)危機の最中にあり、必要な財政出動は躊躇(ちゅうちょ)なく行う段階」との考えを示した。一方、累次のコロナ対策の編成で足元の財政状況が「よりいっそう厳しさ増しているのは事実」とし、「財政健全化の旗はしっかり掲げ続けなければならない」と述べた。
東日本大震災後の予算管理を念頭に「まずは危機を乗り越えて経済を立て直し、財政健全化に向けて取り組む中で(特別会計化を)検討する必要がある」とも語った。
物価動向に関しては「足元の物価上昇は為替による影響もあるが、主に原油などのエネルギー価格上昇によるもの」と指摘した。
その上で鈴木財務相は「雇用改善や賃金上昇が本格化する前に物価上昇すると家計の所得環境圧迫し、消費にも影響する可能性がある。物価やエネルギー価格を含めて今後とも世界経済の動向を注視する」と強調した。