[ロンドン 9日 ロイター] - 米国がウクライナで生物兵器開発計画を行っていたとのロシア側の主張を巡り、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は9日、米国は計画について説明する必要があると述べた。ただ、米国側はロシアの主張は「ばかげた」偽情報として一蹴している。
ザハロワ報道官は、ウクライナでの軍事作戦中に計画が行われていた証拠が見つかったと指摘。ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降にウクライナ保健省がペスト、コレラ、炭疽菌などの病原体サンプルの廃棄を命じたことを示す資料を入手しており、「わが国の領土に近接するウクライナの生物学研究所では生物兵器の構成要素の開発が行われていたと結論づけることができる」とした。
また、この計画は米国防総省から資金提供されていたとし、バイデン政権は世界に対して「公式に」説明する必要があるとした。
これに対し、ウクライナ大統領報道官は「ウクライナはそのような疑惑を断固否定する」と表明。米国防総省は8日に「このようなばかげたロシアの偽情報は明らかに誤り」と発表した。