[上海 28日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会は27日遅く、民間企業の起債を支援する方針を示した。新型コロナウイルスの流行で景気減速リスクが高まっていることが背景。
ハイテク産業や戦略的な新興産業の民間企業は、「テクノロジー社債」や「イノベーション社債」の発行が認められる。
また、一定の基準を満たした民間企業は「成熟した」発行体のリストに掲載され、速やかな起債が可能になる。市場参加者に対し民間企業に信用補完手段を提供することも奨励する。
民間企業の社債を担保とする資金調達や、民間の発行体による情報開示の改善も容易にする。
中国最大の経済都市である上海市は27日、新型コロナウイルス感染者の急増を受け、市内を2つの地区に分けて順番にロックダウン(都市封鎖)と住民のPCR検査を行うと発表した。
証券監督管理委員会が監督する上海証券取引所は、新型コロナで深刻な打撃を受けている企業の起債を迅速に承認すると表明。
28日の上海証券報によると、深セン証券取引所も、民間企業の起債ルートを多様化する。同取引所は先に、デジタルインフラ・技術への投資資金を調達する企業を支援するため「デジタル経済」債を打ち出した。