[北京 29日 ロイター] - 新型コロナウイルスが流行している中国・吉林省の省都、長春市は29日、封鎖措置に伴う業務停止と混乱で食料が不足していることを住民に謝罪した。
同市では、新型コロナ対策の一環で、2大食品卸売市場が閉鎖され、食料品が不足。自宅への配送も労働者の不足で遅れているという。
同市幹部は会見で「この問題について特に懸念しており、怒りを感じている。不便をかけた住民に深く謝罪する」と述べた。
仕分け・配送の人員不足を緩和するため、吉林省が約1000トンの「野菜袋」を毎日、長春市に届ける手配をしたという。野菜の値上げを取り締まる方針も示した。
長春市のある配達員は、数日間外出しておらず、「食品が手に入らない。インスタント麺を食べるしかない」と語った。
政府は14日以降、吉林省全域でロックダウン(都市封鎖)を実施しており、大規模な検査で感染者を隔離している。長春市は市内全域で住民の検査を10回以上行っている。