[上海 30日 ロイター] - 中国・上海市は30日、市の東側で28日に開始したロックダウン(都市封鎖)を予定より早く、西側の一部区域に拡大した。市内の新規感染者が5982人に増えたことを受けた。
都市封鎖は同市を流れる黄浦江にほぼ沿って市内を2地区に分け、東部は28日から来月1日まで、西部は4月1日から5日まで実施する予定となっていた。封鎖期間中は全市民にPCR検査を行う。
しかし、南西部の閔行区は29日遅く、4月5日まで公共バスの運行を停止すると発表した。
また市西側の住民の中には、コロナ抑制や近隣住民が濃厚接触者になったなどの理由で今後7日間、集合住宅の敷地外に出ることを禁止するという通知を地域の住宅委員会から受け取った。
ロイターが確認した通知は「われわれはすぐに普通の生活に戻る見通しだが、当面は感染抑制措置に厳密に従い、集会せず、移動を控えるよう全ての人に要請する」と記されていた。
同市で29日に確認された新規感染者は無症状者が5656人と過去最多を更新し、有症状者は326人となった。前日は無症状者4381人、有症状者96人だった。
上海市当局は29日、対話アプリ「微信(ウィーチャット)」で、PCR検査を拒否した人は法的責任を問われる可能性があると指摘。また、市民がロックダウン前に食料や医薬品の買いだめに走ったことを念頭に、価格つり上げが見つかれば罰すると警告した。