[上海 31日 ロイター] - ロックダウン(都市封鎖)4日目を迎えた中国上海市の当局は31日、新型コロナウイルス新規感染者(無症状も含む)が約2週間ぶりに減少したと発表した。ただ、厳しい感染対策に引き続き協力するよう住民に呼び掛けた。
30日に確認された無症状の新規国内感染者は5298人、症状のある感染者は355人。前日はそれぞれ5656人と326人だった。
上海市政府は、感染者と接触者を特定し、全感染者を施設で隔離する「ダイナミック・クリアランス」戦略を堅持する中、市民の努力と犠牲に謝意を示した上で、一層の協力と規制順守を求めた。
市民の間では、混雑する隔離施設の様子や治療を求める声など多くの動画がSNS(交流サイト)に投稿され、不満があらわになっている。
企業活動にも影響が出ており、フォルクスワーゲン(VW)は31日に上海工場の生産を一部停止すると発表。部品供給が不足しているためとした。
一部で不満の声が上がる中でも、国営新華社は30日の記事で、ダイナミック・クリアランス戦略は命を守るために不可欠で、緩和されないと論じた。