[ストックホルム 7日 ロイター] - スウェーデンのハレングレン保健相は7日、同国で新型コロナウイルス感染が増加しており、今夏は医療への圧力が強まる可能性があると述べた。
同相は記者会見で「夏の盛りにもかかわらず感染者が多数出ている。入院や集中治療の必要なコロナ患者も若干増えている」と説明。「しかし、パンデミック(感染の世界的大流行)で先に見られたような形の影響は出ていないことを強調したい」と述べた。
スウェーデンでは検査対象が医療ケアを受けている人に限られているため感染者の追跡が困難だが、当局はここ数週間、毎週30─40%のペースで増加していると推定。ただ、低いベースからの増加としている。
ハレングレン保健相は規制には言及しなかったが、体調が悪いときは自宅に留まるよう求めた。
7日に集中治療室(ICU)で治療を受けている患者は11人。2020年の第1波のピーク時に記録した500人を大きく下回っているものの、過去数週間の水準は上回っている。
スウェーデンは、流行初期には感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)ではなく、自主性に委ねる対応を維持。今春には、ワクチン接種率が高いことと、拡大したのが症状の軽いオミクロン株だったことから規制を全面撤廃している。