[香港 11日 ロイター] - マカオ当局は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため、2年余りぶりに全てのカジノを閉鎖した。これを受けて香港市場でカジノ株が急落した。
マカオにある30以上のカジノを含めたほぼ全ての商業・工業施設が1週間閉鎖され、住民は生活の維持に必要なサービスを利用する以外は、自宅待機を指示された。
11日の香港市場でサンズ・チャイナが9%急落したほか、メルコ・インターナショナル、ウィン・マカオ、SJM、ギャラクシー、MGMチャイナが6─7%安。
マカオでは6月中旬からの累計感染者が約1500人に達した。マカオ政府は感染封じ込めを狙う中国の「ゼロコロナ」政策に従っており、1万9000人前後が隔離状態にある。
マカオの30以上の区域が高リスクと見なされ、少なくとも5日間は人の移動が禁止されている。当局はマカオ全域のロックダウン(都市封鎖)は否定しているが、厳しい規制が敷かれているため事実上のロックダウン状態にある。
前回のカジノ閉鎖は2020年2月で15日間続いた。マカオ政府は雇用を守るために閉鎖には消極的な姿勢を示してきた。
マカオでは住民60万人の90%以上がコロナワクチンの接種を完了している。今回初めて、オミクロン変異株の感染拡大に見舞われた。