[ロンドン 12日 ロイター] - 英小売協会(BRC)が12日発表した6月の小売売上高は前年同月比1.0%減少した。5月は1.1%減だった。減少は3カ月連続。インフレ加速で経済が圧迫され、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済打撃以来最大の落ち込みとなった。
調整後の既存店売上高(インフレ調整前)は1.3%減少した。
BRCは、消費者は食品その他の品目についてはより安価なものにシフトし、台所・家庭用品の購入については見送っていると分析。ヘレン・ディキンソン最高責任者は「インフレの悪影響が続き、家計が支出を控える中、売上高はパンデミック最悪期以来の落ち込みを示している」と述べた。
6月は上旬にエリザベス女王の在位70周年記念で休暇が延長されたことで食品売上高が一時的に伸びたほか、衣料も季節的な伸びを示したが、より広範な逆風があったという。
一方、より幅広い支出を対象とするバークレイカードの家計支出調査によると、6月の個人消費は前年比6.2%増加した。電力支出が約40%増加したことで押し上げられた。