[シドニー 20日 ロイター] - オーストラリアで新型コロナウイルスが流行する中、当局は在宅勤務の推進を求めるとともに、国民に屋内でのマスク着用とワクチンの追加接種(ブースター接種)を至急受けるよう呼びかけた。
同国は感染力の強い派生型「BA.4」と「BA.5」によるオミクロン変異株感染第3波に見舞われており、過去7日間に確認された新規感染者は30万人超。当局は実数はその2倍に達している可能性があるとしている。19日には過去2カ月で最多の5万人が確認され、20日時点の入院者数は記録に迫る水準となっている。
ポール・ケリー首席医務官は20日、ABCラジオに対し、「感染拡大を食い止める上で在宅勤務は主要な要素だ」と述べるとともに、入院者数は近く過去最多に達するとの見通しを示した。
公式データによると、現在の入院者数は約5300人と、「BA.1」が流行した1月に記録された過去最多の5390人に迫りつつある。
2回目までのワクチン接種完了者は16歳以上の95%で、多くの国に比べて感染者と死者は少なく済んできたが、3回目以降の接種を受けているのは約71%にとどまっている。