[台北 5日 ロイター] - 電子機器の受託生産世界最大手である台湾の鴻海精密工業は5日、昨年12月の売上高が前年同月比12.3%減少したと発表した。
米アップルのスマートフォン「iPhone」を生産している中国の鄭州工場で厳格な新型コロナウイルス感染対策が導入され、操業に支障が出たことが響いた。
鴻海は、同工場の生産は12月に「基本的に正常化した」と説明したが、詳細は明らかにしていない。
同社によると、12月の売上高は自社予想を上回り、鄭州工場の操業の「段階的な回復」がスマート家電事業の売上高の前月比2桁増に寄与したという。
事情に詳しい関係筋は、スマートフォンを含めた12月の家電売上高が前月比で大幅に増加したことは主要顧客であるアップルがiPhoneの発注を削減しなかったことを示していると指摘した。
鴻海によると、2022年通年の売上高は10.47%増で過去最高を記録した。スマートフォンからサーバーに至る主要製品で販売が好調だった。