[7日 ロイター] - 米フォード・モーターの電気自動車(EV)事業幹部ダグ・フィールド氏は7日、ロンドンのEV大会で発言し、充電網やバッテリー原材料入手が不十分なことがEV需要を阻み得る重大な難点になっていると訴えた。
充電網を巡っては、EVの幅広い普及を確実にする上で最も重要なのが「インフラだ」と指摘。充電インフラの互換性や能力や信頼性を人々が懸念しなくてよい適切な水準にするには、多くの調整作業が必要になるとした。
バッテリー原材料については、「垂直統合」型のサプライチェーンシステムが原材料不足の可能性を解決する要になり得ると指摘。何年も前に先手を打ってごく上流の部門にアクセスし、原材料を確保しておくなど電池サプライチェーンの明確な戦略を構築する企業こそが、勝てると強調した。
フィールド氏は元々フォードに在籍し、米EV大手テスラや米アップルの幹部を経てフォードに復帰した。垂直統合はフォード創業者ヘンリー・フォード氏が編み出した経営概念で、近年はテスラがよみがえらせている。
フォード車の将来構想については、「携帯電話ではできないことが可能な車になる」とし、乗車中の没入型拡張現実(AR)体験などを挙げた。