[東京 10日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 17652.68 -59.25 寄り付き 17662.67 安値/高値 17550.03─17673.27
TOPIX .TOPX 終値 1427.72 +2.80 寄り付き 1424.1 安値/高値 1419.93─1427.72
東証出来高(万株) 200475 東証売買代金(億円) 21654.46
東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反落した。前日の米国株安や強含みの円相場を 嫌気して売りが先行。ギリシャの債務問題に対する不透明感などもあり、一時161円安 となる場面があった。ただ、内需株の一角や好業績銘柄が買われ、相場全体は底堅さを維 持した。下値では公的資金の買いが入るとの思惑も支えになった。TOPIXは小幅高。 東証1部の騰落も値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回った。
ギリシャの金融支援をめぐる交渉の行方が依然不透明なほか、ウクライナ情勢への警 戒感も強く、投資家は総じて様子見姿勢だった。あすの祝日を控え、積極的にポジション を積み上げる動きはみられず、小口の先物売りが日経平均の上値を圧迫した。 午前10時30分に発表された1月中国CPIとPPIがともに市場予想を下回り[n L4N0VK19T]、中国経済の軟調さがあらためて裏付けられたことで海運や機械、鉄鋼など関 連業種が売られたことも重しとなった。もっとも上海総合指数 .SSEC が上昇しているこ とから日本株への影響は軽微との指摘も出ていた。保険、サービス、食品などの内需系が 買われたほか、自動車も後場持ち直した。 市場では「弱気に振れやすい材料が目立つものの、下値ではGPIF等の公的資金が 買いに動くとみられ相場は底堅い。昨年10月末のサプライズ緩和以降の上昇トレンドは 持続している。売り方は窮地だろう」(内藤証券投資情報本部部長の浅井陽造氏)との声 が出ていた。
個別銘柄では、ワタミ 7522.T が続落。9日、2015年3月期の連結業績予想を下 方修正し嫌気された。外食事業の既存店売上高が計画を大きく下回ったことなどで、今期 の営業損益は従来の13億円の黒字予想から一転、13億円の赤字(前期29億円の黒字 )となる見通し。年間配当予想も従来の10円から無配(前期15円)に見直した。 半面、ケーヒン 7251.T は後場一段高となり、2007年12月以来、7年2カ月ぶ りの高値水準となった。10日に2015年3月期連結業績予想の上方修正を発表したこ とが買い手掛かり。午後に好決算を発表した鹿島 1812.T も高い。
東証1部騰落数は、値上がり906銘柄に対し、値下がりが819銘柄、変わらずが 137銘柄だった。
(河口浩一)