[日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;20631.14;+5.98TOPIX;1506.17;-4.62[後場の投資戦略] 日経平均は朝安後に小幅高水準まで浮上して前場を折り返し、底堅いとみる投資家は多いだろう。
スイッチ新作ソフトの情報配信を控える任天堂など、一部で物色が向かっている銘柄もある。
しかし、日経平均に関してはファーストリテが1銘柄で約31円の押し上げ要因となっているところが大きい。
東証1部全体で見ると7割近い銘柄が下落。
前場の東証1部売買代金は概算で7400億円ほどとなっており、1日を通じても1兆5000~6000億円程度にとどまる公算が大きく、引き続き積極的な売買は手控えられているようだ。
為替市場やアジア株式市場は比較的落ち着いているが、後場の日経平均は上値の重い展開となりそうだ。
米国では注目された8月ISM製造業景況指数が市場予想を下回り、節目の50を下回った。
NYダウの下落はある程度想定内と捉えられているが、不安定感は拭えない。
英国では欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」阻止に向けた緊急動議が下院で可決され、ジョンソン首相が解散総選挙を提案するなど政局混乱が続いている。
日本株は日銀の緩和マネーや企業の自社株買い、相対的な出遅れ感などから比較的底堅いが、積極的に上値を追える状況でもないだろう。
個人投資家は当面、材料株の短期物色でしのぐ格好になりそうだ。
(小林大純)