[ソウル 1日 ロイター] - 韓国産業通商資源省が発表した2月の貿易統計によると、輸出は前年比4.5%増となり、予想中央値(3.4%増)を上回った。前年より営業日が3.5日多かったことが影響した。1月は同6.3%減だった。
ただ、1営業日あたりの平均輸出は11.7%と急減。ここ3カ月で最も大きな減少幅だった。2月1日─20日の減少幅は9.3%だったが、月末にかけてさらに拡大した。
対中輸出は6.6%減。2月1─20日の対中輸出は前年同期比3.7%減だった。1営業日あたりの平均は21.1%の大幅減となった。
ユージーン・インベストメント・アンド・セキュリティーズのエコノミストは「1営業日あたりの輸出は特に月後半に減少した」と指摘。「これが中国からの需要減によるものであれば、韓国製品に対するイメージ悪化により、3月─4月の輸出はさらに減速する可能性がある」と指摘した。
半導体需要や価格の上昇が新型コロナウイルスによる悪影響を一部相殺する見通しではあるものの、韓国国内での感染者が4000人を超えるなか、影響の拡大は不可避とみられている。[nL4N2AV114]
成允模・産業通商資源相は、新型コロナウイルスが経済に与える影響はSARS(重症急性呼吸器症候群)より甚大だとの見通しを示し、影響は3月に拡大すると指摘。
またエコノミストらは、大手企業の工場の一時休業が悪化にさらに拍車をかけると懸念している。
現代自動車 (KS:005380)は28日、蔚山工場で新型コロナウイルスの感染者が発生したことを受け、工場の稼働を停止。LGディスプレー (KS:034220)も消毒のため3日まで亀尾市のモジュール工場を閉鎖すると発表している。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200302T060358+0000