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豪小売売上高、6月速報値は前月比1.8%減 今年最大の落ち込み

発行済 2021-07-21 11:36
更新済 2021-07-21 13:27

[シドニー 21日 ロイター] - オーストラリア統計局(ABS)が21日発表した6月の小売売上高(速報値)は前月比1.8%減少し、今年最大の落ち込みとなった。南東部ビクトリア州のロックダウン(都市封鎖)や最大都市シドニーの移動制限が響いた。

ロイターがまとめたエコノミストの予想中央値は0.5%減、5月は予想を上回る0.4%増だった。

確報値は8月4日に発表される。

6月には他の州でも新型コロナウイルス対策の規制が発表され、州をまたいだ移動に影響が出た。

小売売上高はビクトリア州が3.5%減と落ち込みが最大だった。同州で4回目となったロックダウンの影響が5月よりも大きかったことが背景。シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州は2%減少。クイーンズランド州も移動規制でマイナスとなった。

業種別では、食品小売りを除く全部門で減少し、カフェ・レストラン・テイクアウトサービス、衣料品・履物・アクセサリー小売りの落ち込みが目立った。

シドニーのロックダウンが7月いっぱいまで続くことやビクトリア州のロックダウンが少なくとも27日まで延長されたことから、7月の小売統計はさらに悪化する見通しだ。

ANZのエコノミストはリポートで「シドニーの封鎖長期化リスクが高まるにつれ、回復が弱まるリスクも拡大する。昨年のメルボルンの長期封鎖時と比べて財政支援が強力でないことを踏まえるとなおさらだ」と指摘した。

多くのエコノミストは豪経済が第3・四半期にマイナス成長に陥ると予想している。景気縮小は昨年6月以来となる。

消費者信頼感の週間データは前週に5.2%低下と新型コロナ感染初期の昨年3月以来の落ち込みを記録し、需要鈍化の兆しがすでに示されている。

コモンウェルス銀行が公表したデータによると、7月16日までの週のクレジットカード・デビットカード支出はNSW州で、2019年比0.6%減少した。前週は2.1%増だった。

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