[ウェリントン 17日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が17日発表した2021年第4・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済みの前期比で3.0%増加した。
新型コロナウイルスの感染防止対策が緩和され、サービス部門が拡大した。伸び率はロイターがまとめたエコノミストの予想中央値(3.2%)を下回った。前年比では3.1%増。こちらも予想の3.3%増を下回った。
一方、ロックダウン(都市封鎖)で経済活動が抑制されていた第3・四半期は3.6%減に改定された。同期は、最大都市オークランドの長期にわたるロックダウンで小売り、製造、建設、娯楽部門が打撃を受けていた。他の都市でも、比較的短期間のロックダウンが実施された。
第4・四半期の内訳では、消費、政府支出、企業投資が好調。輸入が拡大したため、純輸出はGDPを押し下げる要因となった。在庫も大きな押し下げ要因。企業が需要に対応するため、在庫を減らした。
NZでは現在、新型コロナの大流行が初めて全国規模で起きており、感染者や入院患者が増えている。制限措置はほとんど導入されていないが、外出を控える動きが出ており、病欠や隔離措置で一部の製造業が打撃を受けている。
NZ準備銀行(中央銀行)は、景気過熱とインフレ進行に対応するため、ここ数カ月で3回の利上げを実施。市場は追加利上げを予想している。