[オスロ 22日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は22日、政策金利を1.75%から2.25%に50ベーシスポイント(bp)引き上げた。利上げ幅は市場予想と一致した。中銀は11月に追加利上げを計画していると表明したが、引き上げ幅は「緩やか」になるとした。
中銀は先月、9月に利上げを実施する可能性が高いと指摘していたが、利上げ幅は明言していなかった。
中銀は声明で「政策金利は11月にさらに引き上げられる可能性が最も高い」とし、政策金利が冬には3%前後に引き上げられるとの見通しを示した。予測を取り巻く不透明感は「通常よりも高い」とも指摘した。
イーダ・ボルデン・バーチェ総裁はロイターに対し、「金利見通しは11月、12月、3月の会合での0.25%ポイントの利上げと整合している」と述べた。
政策金利は1年前はゼロだったが、一連の利上げが現在、国内経済に引き締め効果をもたらし始めていると分析。「これは今後の金利決定がより緩やかなアプローチになることを示唆している可能性がある」とした。
ノルウェー・クローネは0828GMT(日本時間午後5時28分時点で)1ユーロ=10.23クローネと、中銀の発表前の10.20クローネから下落した。
ノルデア・マーケッツは顧客向けリポートで「今後の利上げ幅が25bpになることが示されているとし、市場が事前に予想していたよりもハト派的との見方を示した。
ロイター調査ではエコノミスト30人中28人が50bpの利上げ、1人が25bpの利上げ、1人が75bpの利上げを予想していた。
ダンスケ銀行は、中銀はややハト派に転じつつあるとし、「一段の利上げがあるがピークに近づいている」と指摘。
ノルウェーの8月の消費者物価指数(CPI)は前年比6.5%上昇。エネルギーを除くコアインフレ率は4.7%で、中銀目標の2.0%を上回った。
CPIの上昇は続くが、経済の大部分は来年マイナス成長になるとみられている。
中銀は23年のコアインフレ率見通しを6月の3.3%から4.8%に引き上げた。これは目標の2.0%を大幅に上回ることになる。来年の石油・ガスセクター以外の国内総生産(GDP)見通しはこれまでの1.1%増から0.3%減に下方修正した。