[ロンドン 18日 ロイター] - 英保険会社L&Gは18日、トラス前政権の財政計画を受けて英国債市場が急落した「トラス・ショック」による打撃は軽微との見通しを示した。
9月末から10月にかけての英国債利回りの急上昇で、ライアビリティー・ドリブン・インベストメント(LDI、債務主導投資)の運用戦略を取っていた年金基金が苦境に追い込まれた。
L&GはLDI運用で英国でブラックロックなどに並ぶ大手。18日の営業報告によると、LDI戦略の破綻で顧客が担保の追加差し入れをするために手数料がより高い商品を売却した結果、確定給付年金資産管理部門の2022年収入と利益が約1000万ポンド減少する見込み。ただし総利益の見通しは維持。LDIが利益に占める割合は21年と同じく2%程度と予想した。
ハント財務相が17日の財政演説で保険会社の資本規制を緩和する改革を打ち出したことを歓迎。規制緩和によって投資の柔軟性が増し、保険会社のソルベンシーレシオは3─4%ポイント改善するとの見込みを示した。L&Gのソルベンシーレシオは225─230%という。