[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米S&P500社の業績は第3・四半期がこれまでのアナリスト予想を下回る増益率になっているだけでなく、第4・四半期には金利上昇と景気減速で平均すると過去2年間で初めての減益になるとの見方が出ている。
リフィニティブのIBESデータによると、S&P500社の第4・四半期利益のアナリスト予想平均は18日段階で前年同期比0.4%減。10月1日時点の5.8%増から減益予想に転じた。直近の四半期利益減少は2020年第3・四半期で、企業がまだコロナ禍のショックや混乱のさなかにあった時期だった。
アナリストの来年の業績見通しも悪化している。ゴールドマン・サックスは最近、利ざや縮小を理由にS&P500社の来年の1株当たり損益見通しを増益から横ばいに下方修正した。
IBESのデータで今年第4・四半期の予想減益率をセクター別に見ると、情報技術が7.8%減(10月1日時点では1.0%増予想)、通信サービスが20.9%減(同9.2%減予想)と大きい。主要11セクターのうち、7セクターが減益の見通しとされている。
18日には500社中475社が第3・四半期の決算発表を終えた。この段階で500社全体の増益率予想は4.2%と、10月初め時点のIBESのデータの予想4.5%増よりも低い。
ボストン・パートナーズのディレクター、マイケル・マラニー氏は「今年第3・四半期の米企業利益は予想を下回っている。だがわれわれが本当に注目しているのは来年だ」と指摘。米連邦準備理事会(FRB)が物価目標達成のために利上げすることでリセッション(景気後退)入りは免れないとし、来年の利益は「さらに大幅に下がる」と予想した。