[ベルリン 21日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が21日発表した10月の生産者物価指数(PPI)は、前月比で予想外に低下した。電力・天然ガス料金の低下が主因。
PPIは前月比4.2%低下。低下は2020年5月以来。エコノミストの予想は0.9%上昇だった。
電気料金は全顧客向けで前月比16.9%低下、天然ガスは9%低下した。
LBBWのエコノミストは「物価圧力の循環的緩和の最初のシグナルだろう」と述べた。
PPIの前年比上昇率は34.5%で、8月と9月の過去最高(45.8%)から減速した。
基調インフレ率は現在5%程度で緩和の兆しはほとんどなく、先週発表された10月のデータでも幅広い物価圧力の高まりが確認されている。
ダンスケ銀行のエコノミストは「どの指標で見ても基調インフレ圧力安定化の兆しは見られず、今回の数値でハト派的要素は読み取れない」と指摘。
コメルツ銀行のラルフ・ソルベーン氏は今回の指標について「消費者物価のインフレ率が近くピークに達する望みにつながる」としつつも、インフレ問題の終息を意味するものではないとの見方を示した。