[上海 22日 ロイター] - 中国銀行間市場の需給が緩和している。中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収にもかかわらず、翌日物レポ金利(加重平均)は22日、2カ月ぶりに1%を切り、2021年1月6日以来の水準となる0.8532%に低下した。
中盤時点で翌日物レポ金利は前日比約21ベーシスポイント(bp)低下の0.8716%。7日物は1.6361%で、人民銀の資金供給オペ金利より36bp以上低い水準。
あるトレーダーは「先週の怒涛の債券償還の後、金融機関は大量の資金を抱えている」と指摘した。
先週はゼロコロナ政策緩和期待などを受けてリスク志向が高まり、中国政府債が急落した。今週は落ち着きを取り戻している。
人民銀は週明け21日に8営業日ぶりに資金を吸収し、22日も差し引き1700億元を吸収した。
ただ銀行間金利の低下傾向が続くのか、市場の見方は分かれている。
OCBC銀行の金利ストラテジストは、このところの人民元安は短期的との見方に傾いているとした上で「金融政策は中立的スタンスだが政策は経済支援型であることを考えると、金利が9月や10月に付けた低水準に戻ることは予想していない」と述べた。
一方、DBSの金利ストラテジストは、新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウン発動リスクが高まったと指摘。景気への影響が懸念されるが、目先、成長を支援する措置は打ち出されそうになく「金利は下がり続ける可能性がある」と述べた。