[2日 ロイター] - 国際的な再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは2日、米国に拠点を置く企業が1月に公表した雇用削減が10万2943件になったと発表した。前月比では2倍以上、前年同月比では5倍以上に急増し、2年超ぶりの高水準。リセッション(景気後退)に備え、ハイテク企業が過去2番目のペースで雇用を削減した。
高インフレと金利上昇により家計および企業による支出が減少する中、需要減少を乗り来るために、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、ゴールドマン・サックス・グループなどの企業が先月、数千人の雇用を削減した。
チャレンジャーのアンドリュー・チャレンジャー上級副社長は「われわれは今、パンデミック(世界的大流行)期の雇用狂乱の反対側にいる」と指摘。「各企業は景気減速に備え、労働力を削減し、雇用を減速させている」と述べた。
1月の業界別の雇用削減では、ハイテク業界が4万1829件と最多。次いで小売業が1万3000件。前年同月はほぼゼロだった。金融業も1万0603件と前年同月の696件から急増した。
OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「経済が厳しい局面に向かっているため、過去数年間で従業員数を増やした企業は従業員を縮小する可能性が高い」と述べた。