[ワシントン 23日 ロイター] - 米商務省が23日に発表した2022年第4・四半期の経常収支の赤字額は前期比5.6%減の2068億ドルとなった。第2次所得収支の収入の増加とサービスの黒字拡大が、経常赤字の縮小につながった。
第4・四半期の経常赤字は国内総生産(GDP)の3.2%に当たり、2020年第2・四半期以来、2年半ぶりの低水準となった。ピークは05年第4・四半期の6.3%だった。
22年通年の経常収支の赤字額は9438億ドルと過去最高になり、21年の8464億ドルから赤字が拡大した。22年の経常赤字はGDPの3.7%に当たり、08年以来の高水準となった。21年の経常赤字はGDPの3.6%だった。
22年第4・四半期のモノ(財)の輸出は311億ドル減の5149億ドル。石油製品、天然ガス、非貨幣金の輸出減が響いた。
モノの輸入も280億ドル減の7872億ドルとなり、石油製品を中心とする産業製品・原材料の品目、携帯電話、衣料品、靴、家庭用品などの消費財が減った。
サービスの輸出は61億ドル増の2428億ドル。個人旅行、金融仲介サービス、クレジットカードや他の与信関連サービス、航空旅客輸送が伸びた。
サービスの輸入は11億ドル増の1755億ドルだった。個人旅行が堅調だったものの、海上貨物輸送が低迷したのが伸びを押し下げた。
第2次所得収支の収入は83億ドル増えて513億ドル。罰金・違約金を中心とする政府収入が増加した。支出は45億ドル減の924億ドルとなり、国際協力関連を中心とする政府支出が減少した。