[4日 ロイター] - オーストラリアの独禁当局、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は4日、同国4位の銀行ANZグループが豪保険会社サンコープの銀行部門を49億豪ドル(32億ドル)で買収する計画を阻止した。ANZを含む4大銀行による住宅ローン市場の寡占状態がこの買収によって一層進むとの見解を示した。
豪4大銀行は、2兆豪ドルの国内住宅ローンの4分の3を握っている。
ACCCは「住宅ローンにおける競争の大幅低下は、借り手に多大な影響を及ぼすことになる」と指摘した。
ANZとサンコープはそれぞれ、ACCCの決定は遺憾で同意できないと表明し、独禁関連の事案を扱う競争審判所に不服申し立てを行うと明らかにした。
両社は当初、23年終盤の取引完了を予定していたが、競争審判所が買収を承認したとしても、24年半ばにずれ込むことになる。