[コペンハーゲン 4日 ロイター] - 海運大手APモラー・マースクは4日、経済成長の鈍化と顧客の在庫削減により、海上輸送用コンテナの世界的な需要が今年、より大幅に減少すると警告した。
同社は世界最大規模のコンテナ船社で、市場シェアは約17%。ウォルマート、ナイキ、ユニリーバなどの小売業者や消費者企業向けに商品を輸送している。
コンテナ貨物取扱量について、最大4%減少するとの見通しを示した。これまでは最大2.5%の減少を予想していた。
「金利上昇や欧米の景気後退リスクを踏まえ、世界のマクロ経済の成長は引き続き鈍化すると予想している」とした。
旺盛な消費者需要と新型コロナウイルス禍に関連する港湾の混乱による運賃上昇を背景に、昨年は過去最高益を記録。しかし、世界的な景気減速の中、今年に入り運賃は急落している。
同日発表した第2・四半期決算は、支払利息・税金・償却控除前利益(EBITDA)が29億1000万ドルと、前年同期の103億ドルから減少。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の24億1000万ドルは上回った。売上高は40%減の130億ドル。
通年の基礎的EBITDAについては、95億─110億ドルと予想した。これまでの予想は80億─110億ドルだった。