Andrew Hayley Qin Ningwei
[北京 7日 ロイター] - 中国税関総署が公表した8月の同国の石炭輸入量は前年同月比53%増の4430万トンと、少なくとも2015年以来で最高の水準となった。前月比では12.9%増。これまでの最高は、20年1月の4356万トンだった。
南部の四川省や雲南省などでは雨量が少なく、水力発電の発電量が減少。これを補うため、火力発電用の石炭需要が増加した。
また、国内産石炭の生産減も輸入増加の一因となっている。炭坑での死亡事故が相次ぎ、当局が安全性強化のため、立ち入り調査で一時閉山したことを受けて、7月の同国の石炭生産量は前月比6.3%減少した。
その結果、国内の石炭価格は8月に高騰。中国のコンサルタント会社スチールホームによると、河北省の秦皇島港での一般炭(キロ当たりの発熱量5500キロカロリーの高品質炭)の取引価格は28日、トン当たり835元(114ドル)と、今年これまでの最安値である6月の779元と比べると8.4%高となった。
1─8月の石炭輸入量は累計で3億0600万トン。前年同期比82%増。