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[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.7%上昇した。伸びは2カ月連続で加速し、市場予想の3.6%も上回った。ただ、食品・エネルギーを除くコア指数は約2年ぶりの小幅な伸びにとどまり、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利が据え置かれる可能性が高まった。
前月比は0.6%上昇し、昨年6月以来最大の伸びとなった。市場予想とは一致した。ガソリン価格が8月に入り高騰し、第3週にピークに達したことが背景にある。前月比の伸びは過去2カ月0.2%にとどまっていた。
ガソリンは前月比10.6%上昇と、前月の0.2%上昇から急加速し、CPIの伸びの半分以上を占めた。
食品は2カ月連続で0.2%上昇した。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比4.3%上昇した。伸びは7月の4.7%から鈍化し、2021年9月以来最小となった。
コアは前月比で0.3%上昇。過去2カ月は0.2%上昇だった。中古車・トラックが1.2%下落したものの、住居費や自動車保険料、家具などが上昇したことに押し上げられた。
コア財価格は0.1%下落。前月は0.3%下落していた。新車価格が0.3%上昇と3月以来の大幅な伸びを記録した。
コアサービスは0.4%上昇と、2カ月連続で上昇した。
住居費は0.3%上昇。持ち家の帰属家賃は0.4%上昇したものの、前月の0.5%上昇からは鈍化した。
航空運賃は4.9%上昇。燃料価格の上昇を受けた。一方、宿泊費は3.6%下落した。
家賃を除くサービスインフレは0.5%上昇と、7月の0.2%上昇から伸びが加速した。
CMEのフェドウオッチによると、米連邦準備理事会(FRB)は来週の会合で金利を据え置くという予想が大勢。
ただ、サービスインフレは依然高止まりしており、ファースト・シチズンズ・バンクの市場・経済調査ディレクター、フィリップ・ノイハート氏は「FRBが今月の会合で金利を据え置く公算が大きいが、今後数カ月の間にもう一回利上げを実施する可能性は残っている」と述べた。
ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「来週、FRBの利上げを真剣に検討する材料は何もないが、年内にもう一度利上げする必要性に関する議論を続けるには十分」とした。
また、一部のエコノミストの間からは、インフレリスクは上向きに傾いているという声が聞かれる。統計の算出方法の変更に伴い、CPIに含まれる健康保険料は10月から来春にかけて上昇する見通しであるほか、自動車業界でストが1カ月以上続けば、サプライチェーンが混乱し、自動車価格が上昇するおそれがある。
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