Lucia Mutikani
[ワシントン 15日 ロイター] - 米労働省が15日に発表した8月の輸入物価指数は前月比0.5%上昇した。石油製品の価格上昇を反映し、市場予想(0.3%)を上回る伸びとなった。ただ基調的な輸入インフレ圧力は引き続き抑制され、全般的な国内インフレ見通しに良好な兆しが出ていることが改めて示された。
前年同月比では3.0%下落。前月は4.6%下落しており、前年同月比での下落は7カ月連続となる。
7月の輸入物価指数は0.1%上昇と、当初発表の0.4%上昇から下方改定された。
8月は燃料が前月比6.7%上昇。上昇幅は前月の2.2%から拡大し、2022年3月以降で最大となった。
食品は0.7%上昇。
燃料と食品を除くコア輸入物価指数は0.2%下落。前年同月比では1.3%下落した。
資本財は0.2%、自動車は0.1%、それぞれ下落。ただ、自動車を除く消費財は0.1%上昇した。
中国からの輸入価格指数は0.1%上昇。22年10月以降で初めて上昇した。前年同月比では2.2%下落した。
カナダ、欧州連合(EU)、メキシコからの輸入価格指数も前月比で上昇した。
輸出物価指数は1.3%上昇。上昇幅は前月の0.5%から拡大し、22年5月以降で最大となった。市場予想は0.4%上昇だった。
農産物は、大豆、トウモロコシ、小麦、ナッツが下落したことで2.2%下落。
農産物以外は1.7%上昇。消費財と非農業用食品が下落したものの、工業用品・素材、資本財、自動車の上昇で相殺され、上昇幅は22年5月以降で最大となった。
輸出物価指数は前年同月比で5.5%下落。前月は8.0%下落していた。