[13日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースが13日に発表した第3・四半期決算は利益が市場予想を上回った。米連邦準備理事会(FRB)による金利引き上げと、経営破綻した米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行の買収により、金利収入が過去最高を記録した。
利益は35%増の131億5000万ドル(1株当たり4.33ドル)。一時的項目を除く1株当たり利益は4.50ドルで、アナリストの予想平均3.96ドルを上回った。
5月のファースト・リパブリック銀買収を受け、純金利収入(NII)が30%増の229億ドルとなった。ファースト・リパブリック銀買収の影響を除いても21%増だった。
通年のNII(市場金利を除く)見通しは、従来の870億ドルから890億ドルに上方修正した。
貸倒引当金繰入額は14億ドルで、前年比10%減少した。
ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米の個人消費は依然として健全だが、ウクライナ戦争やイスラエル紛争など複数の地政学的要因によりインフレが高水準に維持される可能性があると指摘した。
合併・買収(M&A)や新規株式公開(IPO)市場は回復の兆しを見せているものの、長引く景気の不透明感が引き続き足かせとなっている。投資銀行部門の収益は6%減の16億ドルだった。