[ニューヨーク 22日 ロイター] - 市場関係者によると、今週の米株式市場は、S&P総合500種指数が心理的な節目となる2000に向けて上昇する展開になる見通し。
前週末終値は1988.40。あと10ポイント(0.4%)強で節目の2000に到達する。
ロイターの最新のアナリスト調査では、年内に2000台に乗せるとの見方が多かった。予想より早く目標を達成すれば、債券よりも株式が選好されている構図が一段と鮮明になる。
ただ、連邦準備理事会(FRB)は10月で量的緩和を終了する見通しで、一段の上値余地は限定的との見方も少なくない。
2000は心理的な節目であるため、この水準を突破すると、高値警戒感が浮上する可能性がある。
アメリプライズ・フィナンシャルのチーフ・マーケット・ストラテジスト、デビッド・ジョイ氏は「2000に達すれば、割安感はなくなる。FRBの緩和縮小で、その後は伸び悩むとみられるが、個人的には債券よりも株を保有する。長期的には上昇が続くだろう」と述べた。
S&P総合500種指数は年初から7.8%上昇。海外市場を上回る値上がりを記録している。今年は、米経済が第1・四半期に寒波の影響で低迷。海外では地政学リスクが高まったが、ディフェンシブ株、景気敏感株が交互に買わる展開となった。
現在はハイテク株とヘルスケア株が上昇を主導しており、このまま2000台に乗せるとの見方が多い。
ハイテク株とヘルスケア株は、ともに年初来上昇率が約13%に達している。公益株は11%。
米個人投資家協会(AAII)の投資家心理調査では、今後6カ月で株価が上昇するとの回答が、9カ月ぶり高水準の46.1%に達している。
フィデューシャリー・トラストのマイケル・マレイニー最高投資責任者は「地合いは良好で、一段と上昇する可能性が高い」と指摘。株価予想収益率(予想PER)が17倍、実績PERが20倍になるまで、バリュエーションは気にしないと述べた。現在の予想PERは15.7倍、実績PERは17.4倍。