<為替> ニューヨーク外為市場では主要通貨に対するドル指数が2か月半ぶりの安値に沈んだ。米利上げサイクルが終了したことがほぼ確実視される中、投資家は利下げ開始時期を探る動きとなっている。
ドル指数は103.37と、9月1日以来の安値を付けた。先週も2%近く下落していた。
米コンファレンス・ボードが20日発表した10月の景気先行指数は0.8%低下した。低下は19カ月連続。市場予想は0.7%低下だった。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は、幅広い市場で「米連邦準備理事会(FRB)が利上げを終了したと確信しているが、FRBは明言することを控えている」とし、「そのためドルは徐々に下落する見通しだ」と述べた。
CMEのフェドウォッチによると、金融市場はFRBが来年5月までに少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する可能性を50%超織り込んでいる。
<債券> 米金融・債券市場では、国債利回りが低下した。160億ドルの20年物債入札が堅調に推移したことを好感した。
20年債の最高落札利回りは4.780%となった。これは入札前の30分間に市場で取引されていた利回り約4.810%よりも低い。
ただ、国債の総供給量や、純発行量の増加が金利水準にどのような影響を与えるかについては、依然として懸念が残っているという。財務省は20日に1590億ドルの入札を実施した上、21日にはさらに900億ドルの入札を予定している。
10年債利回りは1.5bp低下の4.426%で、9月20日以来の低水準となった。
一方、2年債利回りは1bp上昇の4.917%。
<株式> 米国株式市場は主要株価指数が上昇して取引を終えた。マイクロソフトが上昇し、ナスダックが相場の上げを主導した。米国債利回りの低下も相場を下支えした。
マイクロソフトは出資先であるオープンAIの最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏を人工知能(AI)研究チームに迎え入れると発表した。
同社株は過去最高値を記録。S&P情報技術は主要11セクターで上昇率トップとなった。
アップルやエヌビディアNVDA.Oなど他のテクノロジー大手も買われた。
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、前週からの利食い売りの流れが継続し、続落した。
金塊相場は前週に2%超上昇。感謝祭の休場を前に利益確定の売りや持ち高調整目的の売りが優勢となった。中東情勢は依然として予断を許さない状況ではあるものの、イスラム組織ハマスとイスラエル軍の武力衝突が、他の中東地域での本格的な紛争にはつながっておらず、地政学的リスクへの警戒感はひとまず一服している。
ただ、翌21日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月31日─11月1日開催分)を控えて様子見ムードが広がり、相場の値動きは限定的だった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測が広がる中、政策金利の見通しについて何らかの言及があったかどうかが注目されている。
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が追加減産を検討するとの一部報道が買い要因となり、続伸した。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)などは17日、OPECプラスが26日開催の閣僚級会合で、最大で日量100万バレルの追加減産を検討すると報じた。報道が引き続き買い材料視され、この日もほぼ一本調子で上昇した。外国為替市場で対ユーロのドル相場が軟化したこともドル建てで取引される商品の割安感につながり、相場を支えた。
一方、ロシア・エネルギー省は17日、ガソリン輸出禁止措置を解除した。同国は国内市場安定と供給不足解消のため、9月21日から一部の国以外への燃料の禁輸措置を導入していた。また、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが17日公表した同日までの1週間の国内石油の掘削リグ稼働数は前週比6基増の500基と、3週ぶりに増加。増加幅は2月以来の大きさとなった。
ドル/円 NY午後4時 148.33/148.34
始値 148.20
高値 148.68
安値 148.15
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0940/1.0944
始値 1.0921
高値 1.0951
安値 1.0920
米東部時間
30年債(指標銘柄) 16時45分 102*27.00 4.5747%
前営業日終値 102*15.00 4.5970%
10年債(指標銘柄) 16時44分 100*19.00 4.4257%
前営業日終値 100*15.00 4.4410%
5年債(指標銘柄) 16時45分 101*28.25 4.4458%
前営業日終値 101*27.00 4.4550%
2年債(指標銘柄) 16時38分 100*04.63 4.9194%
前営業日終値 100*05.38 4.9070%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 35151.04 +203.76 +0.58
前営業日終値 34947.28
ナスダック総合 14284.53 +159.05 +1.13
前営業日終値 14125.48
S&P総合500種 4547.38 +33.36 +0.74
前営業日終値 4514.02
COMEX金 12月限 1980.3 ‐4.4
前営業日終値 1984.7
COMEX銀 12月限 2361.4 ‐23.8
前営業日終値 2385.2
北海ブレント 1月限 82.32 +1.71
前営業日終値 80.61
米WTI先物 1月限 77.83 +1.79
前営業日終値 76.04
CRB商品指数 276.6224 +2.9910
前営業日終値 273.6314