[ニューヨーク 31日 ロイター] - 米国株式市場は4営業日続落した。米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを継続するとの懸念が根強く、主要株価3指数いずれも8月としては2015年以来7年ぶりの大幅な下落率を記録した。
情報技術セクターが下げを主導。特に半導体株が値下がりした。シーゲイト・テクノロジーやHPのさえない見通しが嫌気された。
S&P総合500種は8月半ばに付けた4カ月ぶりの高値から8%超下落。チャート上の複数の主要支持線を下回った。
パウエルFRB議長が26日の講演でタカ派姿勢を改めて強調したことを受けて売り圧力が拡大。S&Pは過去4営業日で5%超値下がりした。
インガルス・アンド・スナイダーのシニアポートフォリオストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「(パウエル氏が)重要視しているのはインフレ押し下げとそのための利上げで、どれだけ積極的に行うかは全てデータ次第だ」と指摘。
「市場は一進一退となっており、ボラティリティーが高い。これまでに見られた上昇は単なるベアマーケットラリー(弱気相場の一時的上昇)で、再び下げて新安値を付けるという懸念もある」と述べた。
月間ではS&Pは4.24%安、ダウ工業株30種は4.06%安、ナスダック総合は4.64%安となった。
フィラデルフィア半導体指数は1.15%安。ハードディスク駆動装置(HDD)大手シーゲイトが3.54%下落した。同社はクラウド企業やパソコン(PC)メーカーが在庫削減を余儀なくされているマクロ経済状況を理由に、四半期の業績予想を下方修正した。
HPは7.68%安。PC販売低迷を理由に四半期および通期利益について、さえない見通しを示した。
写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップは、売り上げ増とスナップチャット利用者数の改善に注力するため、20%の人員削減、広告販売部門の再編、一部プロジェクトの停止を行うと発表。株価は8.69%上昇した。
不採算事業の立て直しに向け、150店舗を閉鎖し、人員削減と商品戦略の見直しを行うと発表した生活雑貨用品店ベッド・バス・アンド・ビヨンドは21.30%の大幅安となった。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.44対1の比率で上回った。ナスダックでも1.32対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は111億6000万株。直近20営業日の平均は105億2000万株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31510.43 -280.44 -0.88 31827.15 31966.04 31509.59
前営業日終値 31790.87
ナスダック総合 11816.20 -66.93 -0.56 11972.56 12027.43 11814.17
前営業日終値 11883.14
S&P総合500種 3955.00 -31.16 -0.78 4000.67 4015.37 3954.53
前営業日終値 3986.16
ダウ輸送株20種 13860.65 -145.19 -1.04
ダウ公共株15種 1009.08 -8.61 -0.85
フィラデルフィア半導体 2677.39 -31.24 -1.15
VIX指数 25.87 -0.34 -1.30
S&P一般消費財 1221.06 -13.00 -1.05
S&P素材 473.30 -5.81 -1.21
S&P工業 783.36 -6.84 -0.87
S&P主要消費財 758.98 -4.42 -0.58
S&P金融 547.82 -4.86 -0.88
S&P不動産 261.64 -0.91 -0.35
S&Pエネルギー 611.80 -5.80 -0.94
S&Pヘルスケア 1451.16 -9.21 -0.63
S&P通信サービス 184.44 +0.01 0.00
S&P情報技術 2364.72 -22.98 -0.96
S&P公益事業 375.93 -2.58 -0.68
NYSE出来高 12.84億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27855 - 265 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 27855 - 265 大阪比