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東京外為市場・15時=ドル90円前半、オバマ大統領の一般教書演説受けクロス円上昇

発行済 2010-01-28 15:48

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 90.26/27  1.4013/15  126.47/56

正午現在   90.26/29  1.4007/10  126.44/47

午前9時現在 89.96/98  1.4027/31  126.19/22

NY17時現在 89.95/99  1.4019/22  126.13/25

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 [東京 28日 ロイター]午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点

に比べて小幅高の90円前半。オバマ大統領の一般教書演説を受け、市場は短期的にリス

ク・オンの流れとなり、米株先物が上昇。クロス円相場も総じて反発に転じたため、

ドル/円が底堅さを保った。

 ドルは朝方一時89.88円まで下落したものの、米一般教書演説を受けて一時

90.40円まで買い戻された、その後も90円台前半での底堅い値動きとなった。投信

設定に絡むドル買いのフローもあったもよう。

 ユーロ/円は、米株先物の上昇を好感し、安値125.90円から一

時126.73円まで上昇した。

   

 米国債価格は下落。オバマ大統領が一般教書演説で法人税の切り下げや中小企業への貸

出支援など景気回復に向けた具体策を提示したことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)

では長期間の低金利政策継続が決まったものの、全員一致でなく反対意見が出たことで、

米国債10年物利回りが上昇した。

  

 <一般教書演説>

 為替市場関係者は、一般教書演説の中でも特に金融規制に関する踏み込んだ言及がある

ことを案じていた。

 しかし「金融規制に関しては、これまでの路線を強調しただけで、特段に新たな材料が

出てこなかったので、株先買い、債先売りとなり、クロス円が上昇。若干リスク・オンの

流れになった」(米銀)という。

  オバマ大統領は一般教書演説で、もしも「真の改革」が盛り込まれない金融改革法案

が可決された場合は議会に差し戻す、とし拒否権を発動し議決案件を拒否する考えを示し

た。 大統領は、成長を妨げている問題に真剣に取り組む時が到来したとし、手始めは真

剣な金融改革だと強調。「われわれは、国民の預金を預かる金融機関が、経済全体を脅か

すようなリスクを取ることを許すことはできない」。金融改革法案は下院を通過している

が、(金融界の利益を代表する)ロビイストらは既に法案をつぶしにかかっていると述べ

「彼らにこの戦いを勝たせることはできない」と語った。

 

 

 <ファンダメンタルズ>

 

 「FOMCや一般教書を経て、市場の関心はファンダメンタルズに注がれている。(米)

長期金利が徐々に上がってきているので、今後も上昇トレンドが続けば、ドルは89円

台が底堅くなってくるだろう」と東海東京証券・金融市場部のトレーディングマネージャ

ー二瓶洋氏は言う。

 前日発表の11月の米ケース・シラー住宅価格が市場予想よりも弱い内容となり前月比

で下落となったことで、米国債10年物利回りは3.61%台まで低下したが、FOMC

後に3.65%まで上昇、きょうの東京時間の取引ではさらに3.679%付近まで上昇

した。

 この日は12月の米耐久財受注や、米新規失業保険申請件数、12月シカゴ連銀全米活

動指数などが予定されている。 

  

 <米金融政策>

 

 FRBが前日のFOMC声明で、前月に物価安定や資源利用の回復を支える要因と指摘

していた「金融市場や金融機関の安定化に向けた政策措置、財政・金融政策上の刺激策お

よび市場の力」を削除したことに関心を寄せる声が上がっている。

 政策対応の必要性を削除したことは今後、刺激策の効果がはく落した後も「FRBが経

済の自律的回復に自信を持ち始めた証左」(外銀)との見方だ。

 景気認識に関する表現をいくつか「上方修正」したこと、タカ派とされるホーニグ委員

の反対票なども、「声明はややタカ派」(別の外銀)に傾いたとの見方を支えている。市

場関係者の利上げ予想時期は、今年後半から来年にかけてに集中している。

 <ユーロ>

 ユーロ/ドルは一時1.3930ドルまで下落。FOMCを受けたドル買いに加え、ギ

リシャ問題もユーロ/ドルの下押し圧力につながっているという。

 「欧州の財政問題はギリシャだけではなく、欧州域内から中東欧にかけて横に広がって

いる。ユーロ/ドルはFOMCというドル買いの要因よりはユーロ売りで動きそうだ」

(ステート・ストリート銀行、富田氏)との指摘が出ている。 

 「ユーロ/ドルは時間をかけて1.30ドル付近まで調整する可能性がある。今後のユ

ーロ圏首脳会議では支援と引き換えにギリシャに財政削減を求めるだろうが、どの程度の

支援になるかが問題だ」(住友信託銀行マーケット・エコノミスト、瀬良礼子氏)との声

が上がっている。

 ギリシャ財務省は27日、ロイターに対し、同省が米金融大手ゴールドマン・サックス

を通じて中国にギリシャ国債の購入を働きかけているとの報道について、そのよう

な合意はないとして否定した。これがスプレッド拡大のきっかけになった。

27日の欧州市場ではギリシャ国債とユーロ圏指標債である独連邦債の利回り格差が

373bpまで拡大、ギリシャがユーロ加盟して以来最も高い水準となった。CMAデー

タビジョンによると、CDSスプレッドも5年物で372.3bpに拡大した。

 (ロイター日本語ニュース 森佳子)

( ロイターメッセージング:yoshiko.mori.reuters.com@reuters.net 

E-mail:yoshiko.mori@thomsonreuters.com; 03-6441-1877)

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