[パリ 22日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)総会が20日に行われたが、ロシア委員は参加が認められていたにもかかわらず出席しなかった。情報筋が22日に明かした。
IOCは、ロシア軍のウクライナ侵攻を受け、ロシアでのスポーツ大会を中止または代替地で開催するよう全ての国際競技連盟(IF)に要請。さらに、ロシアと侵攻拠点の一つとなっているベラルーシの選手らを大会から除外した。
その一方で、IOCのロシア委員に関しては、制裁を与えるべきなどと多くの声が上がる中でもIOC会合などへの参加を容認。トーマス・バッハ会長は、IOCにおいてロシア委員は出身国の代表ではなく、IOCと出身国の五輪ムーブメントのアンバサダーであり、戦争についてとがめる相手でもないと繰り返し擁護していた。
現在、シャミル・タルピシェフ氏と元棒高跳び選手で五輪金メダリストのエレーナ・イシンバエワ氏がロシアのIOC委員を務めており、いずれも20日のIOC総会に参加可能だった。
しかし、情報筋はロイターに対して、理由は明かさなかったものの「ロシアのIOC委員は総会に出席しなかった」と述べた。なお、イシンバエワ氏は直近のアスリート委員会も欠席したという。