■成長戦略
(2)小口債権保証、輸出債権保証サービスの強化
イー・ギャランティ {{|0:}}は商品ラインナップ拡充の一環として、中小零細企業を対象とした小口の売上債権保証サービスを専門とした子会社、アールジー保証を2014年3月に設立している。
顧客開拓は、Webでの申し込み受付に加えて、代理店経由で行っている。
小口売上債権の定義に関して明確に基準を定めているわけではないが、信用保証先企業1社当たりの平均保証額で見ると、同社全体の平均が600~700万円であるのに対して、アールジー保証は100~200万円の規模でも引受けを行っている。
2015年3月末の保証残高は1,000百万円、顧客数で100社に満たない程度の水準となっており、ほぼ会社計画どおりで推移した模様だ。
リスク度が高いため、保証料率は平均で約6~10%と全社平均の2%よりも高く、また利益率も高水準となっているようだ。
一方、アジア向け輸出債権保証サービスは2013年12月に韓国で現地の大手損害保険会社など有力金融機関と提携し、サービスを本格的に開始したほか、2014年6月には中国交通銀行の日本支店と業務提携し、中国向けサービスを開始している。
輸出債権保証サービスに関しては、独立行政法人日本貿易保険(NEXI)がサービスを行っているが、保証額の大きいサービスが中心となっている。
中小企業に関しては、商社が信用保証も含めて実際の輸出取引を行うケースが多い。
ただし、保証料率が10~20%と高いことから、同社が参入する余地は十分あるとみている。
輸出債権保証サービスは同社の通常の保証料率よりも高く、5%程度に設定しており、2015年3月末時点での保証残高は10,000百万円程度の水準まで拡大している模様。
なお、利益率は国内企業を対象とした通常の保証サービスに比べて低い水準となっている。
今後、同社では輸出債権のリスク受託力を強化すべく、提携先金融機関数の拡大に向けた交渉を進めている。
同時にタイやマレーシア、シンガポールなど輸出額が増えている東南アジア地域の開拓も進めている。
アジア市場向けサービスに関しては、ここ1~2年の間は事業基盤を固める準備期間として位置付けている。
ただ、昨今の円安進行により大企業はもとより中小企業の輸出額拡大が期待される市場環境となっており、中長期的な成長ドライバーになりうる事業として今後の動向が注目されよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
顧客開拓は、Webでの申し込み受付に加えて、代理店経由で行っている。
小口売上債権の定義に関して明確に基準を定めているわけではないが、信用保証先企業1社当たりの平均保証額で見ると、同社全体の平均が600~700万円であるのに対して、アールジー保証は100~200万円の規模でも引受けを行っている。
2015年3月末の保証残高は1,000百万円、顧客数で100社に満たない程度の水準となっており、ほぼ会社計画どおりで推移した模様だ。
リスク度が高いため、保証料率は平均で約6~10%と全社平均の2%よりも高く、また利益率も高水準となっているようだ。
一方、アジア向け輸出債権保証サービスは2013年12月に韓国で現地の大手損害保険会社など有力金融機関と提携し、サービスを本格的に開始したほか、2014年6月には中国交通銀行の日本支店と業務提携し、中国向けサービスを開始している。
輸出債権保証サービスに関しては、独立行政法人日本貿易保険(NEXI)がサービスを行っているが、保証額の大きいサービスが中心となっている。
中小企業に関しては、商社が信用保証も含めて実際の輸出取引を行うケースが多い。
ただし、保証料率が10~20%と高いことから、同社が参入する余地は十分あるとみている。
輸出債権保証サービスは同社の通常の保証料率よりも高く、5%程度に設定しており、2015年3月末時点での保証残高は10,000百万円程度の水準まで拡大している模様。
なお、利益率は国内企業を対象とした通常の保証サービスに比べて低い水準となっている。
今後、同社では輸出債権のリスク受託力を強化すべく、提携先金融機関数の拡大に向けた交渉を進めている。
同時にタイやマレーシア、シンガポールなど輸出額が増えている東南アジア地域の開拓も進めている。
アジア市場向けサービスに関しては、ここ1~2年の間は事業基盤を固める準備期間として位置付けている。
ただ、昨今の円安進行により大企業はもとより中小企業の輸出額拡大が期待される市場環境となっており、中長期的な成長ドライバーになりうる事業として今後の動向が注目されよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)