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欧米為替見通し:ドルは伸び悩みか、強い米雇用統計も押し上げ続かず

発行済 2016-08-08 17:23
更新済 2016-08-08 17:33
欧米為替見通し:ドルは伸び悩みか、強い米雇用統計も押し上げ続かず

今日の欧米市場では、ドル・円は伸び悩む展開となりそうだ。
5日に発表された米国の4月雇用統計は堅調な内容となり、連邦準備制度理事会(FRB)による年内利上げへの期待は高まったものの、強いドル買い材料になっていないようだ。
夏休みシーズンの突入で動意が乏しくなるなか、ドルは買い進めにくく、102円半ば以上では上昇が抑えられそうだ。


5日に発表された7月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+25.5万人と、市場予想の+18.0万人を大幅に上回った。
6月分は上方修正されて+29.2万人となり、年初来の平均も+21.7万人と持続的な雇用回復の目安とされる20万人超となった。
また、平均時給は前月比+0.3%と予想の+0.2%、6月の+0.1%から上昇。
そうした堅調な雇用統計が好感され、5日のNY市場ではドルは102円06銭まで上昇した。
ただ、年内利上げへの期待は高まったものの、週明けのアジア市場ではあまり強いドル買いはみられず、それほどのドル押し上げにつながっていない。


市場では、米FRBの金融政策正常化の方針に変わりはないものの、「12月利上げといっても確証はない」(ある市場筋)とみられており、今晩は材料が少ないなか、積極的なドル買いは手控えられそうだ。
一方、日銀が目標とする消費者物価指数の2%上昇を達成するために「総括的な検証」を行うとしているが、9月以降の金融政策に不透明感が強く、円売りにつながりにくくなっている。
このためドル・円は目先、101円後半は堅いが、102円半ば以上の水準では上昇が抑えられるイメージになる。




【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・7月労働市場情勢指数(6月:-1.9)

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