ダイヤモンドダイニング (T:3073)は、首都圏を中心に多業態展開による飲食事業を主力とするとともに、ダーツやビリヤード、カラオケなどのアミューズメント事業も手掛けている。
保有ブランドの多様性を活かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特徴がある。
74業態265店舗(海外を含む)を有しているが、そのうち、山手線沿線内には居酒屋業界トップクラスの180店舗を出店している(2016年2月末現在)。
「世界No.1のエンターテインメント企業グループ」をビジョンに掲げ、「VAMPIRE CAFE」や「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など、個性的な人気ブランドを生み出してきた業態開発力には定評がある。
同社は、環境変化に機動的に対応するとともに持続的な成長を実現するために、これまでの成長を支えてきたマルチコンセプト戦略とマルチブランド戦略を融合。
両戦略を活用した独自のブランドマネジメント制を導入し、高収益ブランドを軸とした更なる成長に向けて舵を切った。
2015 年7月には東京証券取引所市場第2部から約7ヶ月で東京証券取引所市場第1部へ指定変更となっている。
2016年2月期の業績は、売上高が前期比14.3%増の29,820百万円、営業利益が同1.2%減の952 百万円、経常利益が同6.9%減の889百万円、当期純損失が262百万円(前期は385百万円の利益)と2ケタの増収ながらわずかに営業減益となるとともに、一過性の特殊要因(繰延税金資産の取崩しによる法人税等の増加など)から当期純損失に転落した。
ただ、国内の売上高、営業利益は過去最高を更新しており、同社業績はおおむね好調に推移しているとみていいだろう。
「九州 熱中屋」や「わらやき屋」などの高収益ブランドを軸とした過去最高の新規出店により売上高は大きく伸長したものの、利益面では、海外飲食事業(シンガポール)の業績不振やハワイ3号店目及びウェディング事業の費用先行により海外事業における営業損失が想定よりも拡大したことが減益要因となった。
また、シンガポールからの事業撤退の方向性を決定したことに伴い、連結海外子会社の固定資産及び同社にかかるのれんの減損処理(特別損失)も当期純利益を圧迫した。
2017年2月期の業績予想として同社は、売上高を前期比2.7%増の30,632百万円、営業利益を同10.1%増の1,048百万円、経常利益を同14.3%増の1,016百万円、当期純利益を302百万円と増収増益(当期純利益の黒字化)を見込んでいる。
これまでの積極的な新規出店投資をやや抑え気味とする一方、不採算店の立て直しや海外事業の損益改善により収益体質の強化に取り組む方針である。
同社の成長戦略は、「九州 熱中屋」や「わらやき屋」などの高収益ブランドを軸とした積極的な出店拡大やウェディング事業の本格稼働などにより持続的な成長を目指すものである。
弊社では、インバウンド(訪日外国人) 需要の取り込みや2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏(都心部)への集中出店のほか、関西圏及び九州エリア等への出店拡大が同社の成長をけん引するものと見ている。
■Check Point ・国内は過去最高の売上高、営業利益を更新 ・高収益ブランドの新規出店が軸 ・17/2期は新規出店費用の抑制や海外事業の損益改善により大幅な増益見通し (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
保有ブランドの多様性を活かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特徴がある。
74業態265店舗(海外を含む)を有しているが、そのうち、山手線沿線内には居酒屋業界トップクラスの180店舗を出店している(2016年2月末現在)。
「世界No.1のエンターテインメント企業グループ」をビジョンに掲げ、「VAMPIRE CAFE」や「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など、個性的な人気ブランドを生み出してきた業態開発力には定評がある。
同社は、環境変化に機動的に対応するとともに持続的な成長を実現するために、これまでの成長を支えてきたマルチコンセプト戦略とマルチブランド戦略を融合。
両戦略を活用した独自のブランドマネジメント制を導入し、高収益ブランドを軸とした更なる成長に向けて舵を切った。
2015 年7月には東京証券取引所市場第2部から約7ヶ月で東京証券取引所市場第1部へ指定変更となっている。
2016年2月期の業績は、売上高が前期比14.3%増の29,820百万円、営業利益が同1.2%減の952 百万円、経常利益が同6.9%減の889百万円、当期純損失が262百万円(前期は385百万円の利益)と2ケタの増収ながらわずかに営業減益となるとともに、一過性の特殊要因(繰延税金資産の取崩しによる法人税等の増加など)から当期純損失に転落した。
ただ、国内の売上高、営業利益は過去最高を更新しており、同社業績はおおむね好調に推移しているとみていいだろう。
「九州 熱中屋」や「わらやき屋」などの高収益ブランドを軸とした過去最高の新規出店により売上高は大きく伸長したものの、利益面では、海外飲食事業(シンガポール)の業績不振やハワイ3号店目及びウェディング事業の費用先行により海外事業における営業損失が想定よりも拡大したことが減益要因となった。
また、シンガポールからの事業撤退の方向性を決定したことに伴い、連結海外子会社の固定資産及び同社にかかるのれんの減損処理(特別損失)も当期純利益を圧迫した。
2017年2月期の業績予想として同社は、売上高を前期比2.7%増の30,632百万円、営業利益を同10.1%増の1,048百万円、経常利益を同14.3%増の1,016百万円、当期純利益を302百万円と増収増益(当期純利益の黒字化)を見込んでいる。
これまでの積極的な新規出店投資をやや抑え気味とする一方、不採算店の立て直しや海外事業の損益改善により収益体質の強化に取り組む方針である。
同社の成長戦略は、「九州 熱中屋」や「わらやき屋」などの高収益ブランドを軸とした積極的な出店拡大やウェディング事業の本格稼働などにより持続的な成長を目指すものである。
弊社では、インバウンド(訪日外国人) 需要の取り込みや2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏(都心部)への集中出店のほか、関西圏及び九州エリア等への出店拡大が同社の成長をけん引するものと見ている。
■Check Point ・国内は過去最高の売上高、営業利益を更新 ・高収益ブランドの新規出店が軸 ・17/2期は新規出店費用の抑制や海外事業の損益改善により大幅な増益見通し (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)