ドル/円
午後3時現在 81.04/06 1.4367/69 116.44/49
正午現在 80.99/02 1.4347/51 116.23/28
午前9時現在 81.05/06 1.4356/59 116.36/40
NY17時現在 81.06/10 1.4362/67 116.56/60
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[東京 29日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
とほぼ同じ81円前半。輸出企業の売りなどで81円を割り込む場面もあったが、下値も
底堅かった。序盤に軟調だったユーロは、株式相場がじりじりと上昇するのに合わせて強
含み、きょうの下落分を取り戻した。
アジア時間のドル/円は2週間ぶりに81円台に乗せたことから、輸出企業のドル売り
が断続的に観測された。しばらく先のドル売り/売り/円買いを手当てする為替予約では
なく、「すでにドルで受け取っていた売上代金を、ドルの上昇を受けて売っているようだ
」(国内銀行)との声が聞かれた。一方で下値は個人投資家などの買い注文が並び、
80.93円まで下落するとその後は下げ渋った。
前日の海外市場では約4週間ぶりの高値となる81.27円まで上昇した。ギリシャの
緊縮財政法案が可決されるとの期待から株式相場が上昇。米債が売られて金利が上昇し、
日米金利差に反応しやすいドル/円を押し上げた。
<ギリシャ資産売却の実現に不透明感>
前日に上昇したユーロは、反動から序盤は弱含んだ。ギリシャ緊縮財政法案の採決を控
えて動きにくかった上、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙の報道など、ギリシャ問題
に対する警戒感がユーロの上値を重くした。FTは民間調査を引用し、ギリシャが資産売
却と国有企業の民営化で計画している500億ユーロの資金調達のうち、実現可能なのは
130億ユーロ程度と報じた。
「昨日は1.44ドルに届かず、警戒感から売られやすい。(FT報道のような)こう
したマイナス材料がまた出てくれば、1.4340ドルを下抜けてストップを狙う動きが
出てくるかもしれない」(IGマーケッツ証券為替担当アナリストの石川順一氏)との声
が聞かれた。1.43ドル前半にはストップが観測されている。ただ、「マイナス材料が
出ても1.43ドル半ばで支えられるなら、1.44ドルまたは1.4450ドルを試す
可能性もある」(同)という。
午後に入って日経平均<.N255>が上げ幅を拡大すると、ユーロ/ドルはじりじりと上
昇。投資家のリスク許容度がやや高まり、ユーロ/円や豪ドル/円などクロス円もこの日
の下落分を取り戻した。
(ロイターニュース 久保 信博記者)