19日の香港市場は大幅に値上がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比703.37ポイント(2.56%)高の28202.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が257.05ポイント(2.45%)高の10764.70ポイントとそろって3日続伸した。
ハンセン指数は約1カ月ぶりの高値水準を回復。
上昇率は今年最大を記録している。
売買代金は1051億4900万香港ドルに拡大した(18日は710億4700万香港ドル)。
米中首脳会談の実施決定を受け、投資家のリスク選好が強まる流れ。
米中通商交渉が前進すると期待された。
トランプ米大統領は18日、「習近平国家主席と電話協議し、今月28~29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談することで合意した」と説明。
中国国営テレビも同日、米中首脳会談の開催決定を伝えている。
世界的な金融緩和期待の高まりや、香港の「逃亡犯条例」改正案が事実上の廃案となったことも好感されている。
ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。
光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が10.1%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.3%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が5.0%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.8%高と値上がり率上位に並んだ。
業種別では、空運、海運の運輸関連が高い。
中国国際航空(753/HK)が8.3%、中国東方航空(670/HK)が8.0%、中国南方航空(1055/HK)が5.8%、中遠海運HD(1919/HK)が3.8%、太平洋航運集団(2343/HK)が2.9%ずつ値を上げた。
ドル建て債務の多い空運株に関しては、元高メリットもクローズアップされる。
昨夜からの外国為替市場(オフショア)では、人民元相場が対米ドルで大幅上昇した。
中国証券セクターも急伸。
華泰証券(6886/HK)が7.9%高、中信証券(6030/HK)が6.4%高、海通証券(6837/HK)が5.9%高、広発証券(1776/HK)が4.0%高、中国銀河証券(6881/HK)が3.8%高と買われる。
上海に新設されるハイテク・スタートアップ企業向け株式市場「科創板」の準備進展を材料視した。
半導体や5Gネットワーク関連の銘柄群も高い。
華虹半導体(1347/HK)が6.4%高、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が5.5%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が7.4%高、京信通信系統HD(2342/HK)が5.5%高、中国通信服務(552/HK)が3.5%高で引けた。
本土市場も3日続伸。
主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%高の2917.80ポイントで取引を終えた。
証券株が高い。
ハイテク株、保険株、医薬品株、運輸株、消費関連株、インフラ関連株、自動車株、不動産株、資源・素材株なども値上がりした。
【亜州IR】