[ロンドン 6日 ロイター] - 欧州委員会のマクギネス委員(金融サービス担当)は6日、欧州連合(EU)はウクライナに侵攻するロシアのエネルギーに依存するのをやめるのと同様に、金融安定化に向けて英国のデリバティブ清算機関への過度な依存をやめるべきだとの考えを示した。欧州中央銀行(ECB)のイベントで語った。
EUは、ロンドン証券取引所(LSE)傘下の清算機関LCHなどの英国の清算機関がEU域内の銀行や資産管理会社に2025年6月までサービスを提供し続けることを認め、その間に域内の清算能力を増強することを目指している。
マクギネス氏は、域内で清算した銀行にインセンティブを付与し、ロンドンでの清算には手数料を課すことなどを盛り込んだ法案を10月に提出すると表明。年金基金や公的団体はEU域内でのデリバティブ清算が義務付けられる可能性があるとした。
同氏は、EUは域内の資本市場を強化し、金融の不安定化リスクを避けるために中期的に英国の清算機関への過度な依存をやめるべきだと主張。早期の移行を目指し、2024年に自身の任期が終わるまでに主要な作業を済ませたい考えを示した。