[14日 ロイター] - 米大手資産運用会社ブラックロックが14日発表した第1・四半期の調整後利益は12億ドル、1株当たり7.93ドルで、リフィニティブのIBESデータに基づくアナリスト予想の7.76ドルを上回った。前年同期の14億6000万ドル、9.52ドルからは18%減少した。
収入は42億ドルと前年同期の47億ドルを下回った。運用資産の大幅な評価損とドル高の影響や、成功報酬の下振れが主な原因だった。
3月末の運用資産総額は9兆1000億ドルで、前年同期の9兆5700億ドルから減ったものの、昨年第4・四半期の8兆5900億ドルからは増加した。差し引きの資金流入額は前年同期の860億ドルから1100億ドルに上向いた。
ラリー・フィンク会長兼最高経営責任者(CEO)は、最近の地銀破綻などに伴う市場の不安定化はブラックロックにとってむしろ事業拡大の非常に大きな機会だと指摘し、商品の拡充やテクノロジー改善を目指していくと付け加えた。
ゴールドマン・サックスのアナリストチームは、地銀の混乱を受けて銀行セクターに変化が生じ、ブラックロックにキャッシュマネジメントや助言の分野でより多くの成長機会を提供する可能性があるとの見方を示した。