エジプトでは、最近の世論調査によると、6月のインフレ率は4ヶ月連続で鈍化すると予想されている。アナリストらは、この傾向は今年いっぱい続くと予測している。多くのエジプト人にとって主食である補助金付きパンの価格が6月1日から300％引き上げられたにもかかわらず、インフレ全体への影響は限定的と予想される。これは、パンの価格が消費者物価指数に占める役割が小さいことと、他の食料品のインフレ率が全般的に低下するためである。
17人のアナリストによる予測の中央値は、6月の都市部消費者インフレ率を27.5％とし、5月の28.1％からわずかに低下した。インフレ率は、2月に35.7％へと予想外の上昇があったものの、9月に観測された38.0％のピークから緩やかに低下している。
ゴールドマン・サックス証券は、ディスインフレが続いているのは、良好なベース効果と他の食料品価格の鈍化が続いているためとし、前月比2％のインフレ率を予想している。逆にバークレイズは、補助金付きパンの価格上昇が年内のインフレ水準上昇を持続させる要因として挙げ、インフレ率は32.3％まで上昇すると予想している。
アナリストはまた、燃料、医薬品、肥料、天然ガスなどの規制セクターで予想される値上げがインフレに与える潜在的影響も考慮している。アル・バラカ銀行のモナ・ベデイル氏は、こうした調整によってインフレ率に上昇圧力がかかり、低下傾向が崩れる可能性があると指摘した。
燃料や特定の食品のような変動しやすい品目を除いたコア・インフレ率も低下すると予測され、6月の予測中央値は26.7％と、5月の27.1％から低下した。
エジプトは、国際通貨基金（IMF）から80億ドルの金融支援を受け、財政安定化を目的とした緊縮策を実施してきた。これらの措置には、長引く外貨不足に対処するための通貨切り下げも含まれていた。政府は、主要な経済目標としてインフレ率低下へのコミットメントを強調している。
国家統計機関CAPMASは水曜日に5月の公式インフレデータを発表する予定である。様々なアナリストの予測や予想は、インフレ抑制と経済成長のバランスを重視し、エジプト経済の見通しについて慎重な楽観論を示している。
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