ペンシルベニア州最高裁判所は、選挙管理委員会が有権者に郵便投票用紙の誤りを通知し、修正を許可することができるとの判断を下しました。この決定は、共和党全国委員会（RNC）と州支部が、投票用紙の誤りを修正できる「通知と修正」手続きの停止を試みた後に下されました。ペンシルベニア州最高裁判所は土曜日、共和党の訴訟を却下しました。その理由として、11月5日に迫った選挙に対して提訴のタイミングが近すぎることを挙げています。この選挙では、共和党のドナルド・トランプ前大統領が民主党のカマラ・ハリス副大統領と対決します。
この判決は、ペンシルベニア州にとって重要な意味を持ちます。同州は19の選挙人票を持つ主要な激戦州であり、大統領選挙に勝利するために必要な270票の獲得に不可欠です。州の決定は、RNCが26州で展開している120以上の投票関連訴訟の一部であり、党によれば選挙の公正性を高めることを目的としています。しかし批評家らは、これらの法的取り組みが民主党の票を抑制し、選挙結果に異議を唱える土台を作る可能性があると主張しています。
同日、ペンシルベニア州最高裁判所は、郵便投票用紙に正しい日付が記載されていないと集計されないという要件に異議を唱えた投票権団体からの別の訴訟の審理も拒否しました。この訴訟も選挙日が近づいているという時期的な問題で却下されました。
郵便投票はCOVID-19パンデミック以降、大幅に増加しています。トランプ氏は、この投票方法に対して声高に批判を続けており、根拠なく2020年の選挙でジョー・バイデン大統領に敗れたのは不正によるものだと主張しています。
RNCは9月18日に訴訟を提起し、地方選挙管理委員会には「通知と修正」手続きを実施する法的権限がないと主張しました。これに対し、民主党全国委員会（DNC）と州支部は9月20日、州の選挙法は実際に地方選挙管理委員会がそのような措置を採用することを認めていると反論し、これらの手続きを阻止すれば有権者の参加を妨げることになると強調しました。
ハリス陣営の広報担当者チャールズ・ルトバック氏は、ペンシルベニア州最高裁判所の決定を歓迎し、「民主党のためではなく、我々の民主主義のための勝利だ」と評しました。RNCは裁判所の判決に関するコメント要請に即座には応じませんでした。
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