ドル/円
午後3時現在 90.30/32 1.3769/74 124.32/42
正午現在 90.29/33 1.3765/68 124.29/38
午前9時現在 90.24/26 1.3762/67 124.19/23
NY17時現在 90.13/16 1.3765/68 124.09/15
--------------------------------------------------------------------------------
[東京 17日 ロイター] 午後3時現在のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5
時時点から小幅高の90円前半で推移している。ドル/円単体の材料が乏しいなかで、オ
プションを意識して90円前半でのもみあいが続いた。ユーロ/ドルも海外市場でのショ
ート・カバーが一巡、1.37ドル後半で高値もみあいになった。ともに動意は乏しく、
ドル/円は上下24銭、ユーロ/ドルは上下25ポイントの狭いレンジ取引になった。
ドル/円については、きょうと19日のニューヨーク時間に期日を迎える行使価格90
円および90.25円のオプションが意識され、90円前半でもみあう展開が続いた。海
外市場でのユーロ/円のショートカバーが波及したドル/円の上昇局面では、90円半ば
で急速に頭を押さえられた経緯があり「上値の重さが意識される」(クレディ・アグリコ
ル銀行外国為替部ディレクター、斎藤裕司氏)との声も聞かれた。一方で、クロス円が高
止まったことがドル/円の下値を支え、小幅なレンジ取引になった。
ユーロ/ドルも1.37ドル後半で高値もみあい。16日のEU財務相理事会の結果を
待たずに始まったユーロのショートカバーで、海外時間にユーロ/ドルは1.3780ド
ルまで急騰。アジア時間に入るともみあいに転じたが、上値もみあいのなかで
1.3782ドルまでじわりと上値を伸ばした。
市場では「ギリシャ問題は先送りされただけで、本質的には何も変わっていない。中長
期的にはユーロの戻りには限界がある」(クレディ・アグリコル銀行、斎藤氏)との見方
がコンセンサス。「ギリシャ問題を考えれば、欧州の金利先高観もはげ落ちており、ユー
ロが1.30ドル割れに向かう基本的な流れは変わっていない」(ドイツ証券シニア為替
ストラテジスト、深谷幸司氏)との声も出ている。
ただ、短期的な方向感は錯そうしている。「ショートポジションが積み上がっているた
め、ショートカバーはもう少し続く」(クレディ・アグリコル銀行、斎藤氏)との声があ
る一方で、「1.37ドル後半で上値が重くなってきた。そろそろ戻り一巡」(ドイツ証
券、深谷氏)、「12月対米証券投資で中国の米債保有が減少していたことによるドル売
りとの相乗効果で、ユーロ買いがオーバーシュートした」(セントラル短資FX取締役、
営業本部営業企画部長、永倉弘昭氏)との声も出ている。
<FOMC議事録はホーニグ総裁への追随の可能性に注目>
17日はホーニグ米カンザスシティー地区連銀総裁が政策金利を「長期間」異例に低い
水準に維持するとの文言を削除すべきとして反対票を投じた1月の米連邦公開市場委員会
(FOMC)の議事録が発表される。
ホーニグ地区連銀総裁の意見がFOMC内で完全に孤立していたのか、近い考えのメン
バーがいたのかが焦点になるが、ドイツ証券の深谷氏は「長期間という文言を削除しよう
とする方向は共有されており、あとはタイミングの問題だろう。今後のFOMCで徐々に
追随の動きが出てくる。ドル買いにつながるだろう」と予想している。
17日にはタカ派と目されているプロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁の講演も
予定されている。
<EUにらみ米金融規制案の厳しさに緩和期待>
欧州委員会は16日、EU内で銀行の自己勘定取引は禁止しない方針を明らかにし、オ
バマ米大統領が打ち出している金融規制案は自己勘定取引部門と商業銀行部門の双方を1
つの機関内に置く欧州の銀行モデルに米国の提案は矛盾するとの考えを打ち出した。
市場では「米国主導の金融規制案は厳しさが緩む方向でソフトランディングを図ること
になりそうだ。米国だけが厳格に規制すれば、取引が欧州に逃げてしまう」(セントラル
短資FX、永倉氏)との声が上がっている。「ボルカー・ルールを実行に移しても、欧州
に逃げた取引からリスクが発生すれば米銀にフィードバックされる。米銀の収益性を犠牲
にして実行する意味があるのか」(ドイツ証券、深谷氏)との声も出ている。
「マーケット・インパクトという意味では、ボルカー・ルールを最初に織り込んだとき
が一番大きかった。この問題で一番厳しい局面を、市場はすでに通過した」(ドイツ証券、
深谷氏)という。
ギリシャ問題がいったん持ち越され、中国の春節入りで金融引き締め懸念も一服するな
かで「米金融規制案も今以上に厳しいものが出てくることはなさそうで、市場の懸念は全
体に和らいできている」(セントラル短資FX、永倉氏)との声も聞かれた。
<日銀会合で先行きの追加策探る声も>
きょうから日銀の金融政策決定会合が始まっているが、15日に発表された10─12
月GDPでは、デフレーターが前期比マイナス0.9%、前年同期比マイナス3.0%に
拡大、前年同期は過去最大の低下となり「日銀の政策判断にも影響しそうだ」(邦銀)と
の声が出ている。
クレディ・アグリコル銀行外国為替部ディレクター、斎藤裕司氏は「政府が日銀の追加
策を求めていることもあり、今回は追加策に踏み切らないとしても、総裁会見などを通じ
て先行きの追加策を市場に織り込ませる可能性がある」と予想している。
一方で、ドイツ証券の深谷氏は「日銀が追加緩和に踏み切るとすれば、きっかけは急速
な円高か株価の急落。しかし、今は為替も株も切迫した状態にはなく、追加策を打つこと
はない」とみている。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
( ロイターメッセージング:yoko.matsudaira.reuters.com@reuters.net
E-mail:yoko.matsudaira@thomsonreuters.com; 03-6441-1795)
全スポットレート(ロイターデータ)
アジアスポットレート(同)
欧州スポットレート(同)
クロス円レート(同)
クロス円の時系列レート(同)
通貨オプション
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値)
スポットレート(RTFX)
スポットレート(日銀公表)
為替関連ニュース [FRX]
外為市場リポート[JPY/J]
外為マーケットアイ[JPY/JU]
焦点・アングル・特集 [FRX-FES]
クロスマーケットアイ[.JPCM]
主要国の経済指標発表予定と予想一覧<0#JECON>
主要国の政策金利一覧・中銀ニュース[BOX-CEN]
きょうの予定[MI/DIARY][JPY/DIARY]
速報ニュース[AA][AA-RS]
財政・金融政策の当局者発言ニュース[RSS-PLCY]
規制・監督関連ニュース[RSS-REGS]
ファンド関連ニュース[RSS-FUND]
欧州市場サマリー[NNJ/EU]
NY市場サマリー[NNJ/NY]
世界の主要株価指数
外国為替・マネー総合メニュー