日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#2JNI:>
前場終値 10312.96 (‐3.81) 前場終値 10310 (変わらず)
寄り付き 10338.14 寄り付き 10310
安値/高値 10305.91─10340.69 安値/高値 10290─10340
出来高(万株) 104442 出来高(単位) 15627
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[東京 15日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小幅反落した。引き
続き景気に対する慎重な見方を示した連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受け米株価
が横ばいだったことから、東京市場も小動き。日銀が発表した12月の企業短期経済観測
調査(短観)が悪化を示したが、底堅い地合いが売りを吸収したことで影響は限定的だっ
た。海外勢による銀行株買いが続いており、TOPIX<.TOPX>も堅調、一時約7カ月ぶり
の高値圏に上昇した。
東証1部騰落数は、値上がり693銘柄に対し値下がり786銘柄、変わらずが189
銘柄だった。東証1部売買代金は6958億円。
14日の米国株式市場はほぼ横ばい。11月の米小売売上高が予想を上回ったものの、
FOMC声明で引き続き景気に対する慎重な見方が示されたことでナスダック総合指数
<.IXIC>とS&P総合500種<.SPX>は上げ幅を縮小した。東京市場は過熱感による利益
確定売りや持ち合い解消売りが続いているものの、底堅い地合いが吸収、前日終値付近
でもみあった。
寄り前に発表された日銀短観で、大企業製造業・業況判断指数(DI)はプラス5とな
り、前回の9月短観から3ポイント悪化した。2011年3月予測はマイナス2となった。
東京海上アセットマネジメント投信シニアファンドマネージャーの久保健一氏は「政策
効果の反動減というコンセンサスにそった内容」と述べ、影響は限定的と指摘した。
日経平均はおおむね前日終値付近で方向感の乏しい値動きだが、「幻の高値」である
12月限日経平均先物・オプションのSQ(特別清算指数)値1万0420円74銭を意
識する動きもみられるという。SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏は「テクニカル面
での警戒感を気にする形で伸び悩んでいるようだ。外部環境は悪くはなく、強い地合いが
続くとみている」と話す。
TOPIXも堅調で、一時905ポイントに接近、5月以来約7カ月ぶりの高値圏に浮
上した。前日米国市場では国債利回りが大幅上昇し金融株が圧迫されたが、東京市場では
海外勢による銀行株買いが継続。TOPIXのSQ値897.59ポイントを上抜けした
ことで買いやすい地合いになっていると大手証券の株式トレーダーは指摘する。
12月に新規上場予定6銘柄のうち最も注目されていた大塚ホールディングス<4578.T>
がきょう上場。公開価格2100円を70円上回る初値を付けた。高い知名度を好感した
個人投資家からの需要があるという。他の個別銘柄では、日産自動車<7201.T>が堅調の一
方で三菱自動車工業<7211.T>は軟調地合い。両社は14日、事業協力関係の拡大で合意し
たと発表した。大手証券の株式トレーダーは日産の方に大きなメリットがあるとの見方を
示す。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)