[21日 ロイター] - 米著名投資家ビル・アックマン氏は、米30年債利回りがさらに上昇するとの見方を示した。インフレが高止まりするとみており、自身が率いるヘッジファンド、パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントは債券のショートポジションを維持しているという。
米連邦準備理事会(FRB)は20日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置く一方、タカ派的なスタンスを強めた。
アックマン氏は「パウエル(FRB)議長がインフレ率の2%回帰が目標だと何度繰り返しても、長期的なインフレ率はこの水準には戻らない」とソーシャルメディアに投稿した。
自動車業界のストライキに言及し、賃金上昇の可能性によるインフレ圧力を指摘。「中国への生産委託による長期的なデフレ効果はもうない。労働者と組合の交渉力は高まり続けている」と述べた。エネルギー価格上昇の影響も強調した。
アックマン氏は「長期的なインフレ率、実質金利、タームプレミアムは30年債利回りの適切な水準が5.5%であることを示唆している」と述べた。
30年債利回りは21日に4.55%まで上昇し、2011年1月以来の高水準となった。