[エルサレム 29日 ロイター] - イスラエル警察は29日、エルサレムのシナゴーグ(ユダヤ教会堂)銃撃事件を受け、容疑者のパレスチナ人の自宅を封鎖した。
27日に発生したシナゴーグでの銃撃事件では少なくとも7人が死亡した。容疑者は東エルサレム在住のパレスチナ人(21)の男で、警察官に射殺された。イスラエル警察は銃撃事件を「テロ攻撃」と見なしており、エルサレムでのテロの犠牲者として2008年以来で最多となった。
ネタニヤフ首相は、市民の武器所有免許取得の手続きを簡素化すると発表した。これにより暴力の抑止が可能になると強調した。
イスラエル当局は、実行犯の家族の家の玄関の扉を溶接し、窓を封鎖した。家族によると実行犯の祖父は25年前にイスラエル人により殺害された。
政府はまた、28日に13歳のパレスチナ人の少年がエルサレムでイスラエルの民間人複数を銃撃して2人が負傷した事件についても、これまでの政策を変更して少年の自宅を封鎖することを許可した。
入植を強化し、攻撃を実行したパレスチナ人の家族の居住権を剥奪するための措置が発表された。
イスラエルのガンツ国防相は「テロへの対応に躊躇することはないが、平静と安定を取り戻すことを望んでいる」と述べた。
ブリンケン米国務長官は今週、イスラエルとヨルダン川西岸を訪問しネタニヤフ氏、パレスチナ自治政府のアッバス議長とそれぞれ会談する予定。ブリンケン氏のイスラエル訪問は、昨年11月の総選挙を受けてネタニヤフ氏が極右政党を含む連立政権を発足させてから初めてとなる。